保育事務サポート Good weather(グッドウェザー)

保育士・幼稚園の先生の現状

 先日、当事務所はSNSのTwitterとInstagramを始めました。
始めてすぐに何人もの方々がフォローしてくれ、私も様々な保育関係の書き込みを拝見しました。
その中で、気になったのは「保育士辞めたい」「保育士限界。もう退職したい」という保育士さんや幼稚園の先生方の
書き込みがとても多いということです。
新人の先生からベテランの先生まで、どの年代にも多く、先生方個人の一時的な感情ではなく
保育業界全体の問題だと感じました。
また、インターネット上の検索でも、「保育士辞めたい」「保育士辞めたい年度途中」「保育士退職」などのワードが並び、
保育園・幼稚園での働き方に関して処遇改善が必要だと強く感じました。

保育士の離職率

職場で、毎年何人の人が辞めているでしょうか。
「子どもは好きだけど辞めたい」という同僚の声を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

厚生労働省が公表している資料から、保育士の離職率を見てみましょう。下記が資料になります。

保育所保育士の採用者と離職者の表 社会福祉施設等調査 の資料画像

保育士の離職率は平均で10.3%。私営では12.0%にもなっています。
30人程の職員の園では、毎年3人の先生が退職していく計算になります。

また、離職した保育士・幼稚園教諭は、園を変えて働くのではなく、
そのまま保育業界から去って別の職業についてしまうことも多いようです。
中には就職して1年目で嫌になってしまい、退職をしてしまう若い先生もいます。

一生懸命勉強をして学校を卒業し、念願の先生になったのにも関わらず退職してしまう環境なのは、保育業界に対してとても残念に思います。
また、最近では年度末に保育士の一斉退職がニュースになることもあり、身近な問題になってきています。

どのようなことを改善してほしいと思っている?

では、保育現場で働く先生方は職場のどのようなところに不満があり、改善してほしいと思っているのでしょうか。

同じく厚生労働省が公表している資料になります。

保育士における現在の職場の改善希望状況の画像(東京都保育士実態調査報告書) 3位が事務・雑務の軽減

上位に挙がったのは、1位が『給与・賞与等の改善』・2位『職員数の増員』・3位『事務・雑務の軽減』です。
やはり仕事量・仕事の責任の重さと、給与・賞与の金額が伴っていないという不満があるようです。
定時で帰れることは少なく、勤務状況によっては12時間勤務の日もあったり、残業代が出なかったり、
持ち帰り仕事も多いと言われています。それでも手取りで20万円にならないこともあり、仕事量と給与のバランスが
とれていないと考える先生が多いようです。

実際TwitterやInstagramなどのSNSでもこのことを書いた投稿が目立ちます。

そして2位の職員数の増員。こちらは前述したように、保育士は離職率が高く、常に人手不足の業界と言えます。
実際私も転職の際に5件面接を受けましたが有難いことに5件採用され、
本当に保育業界は人手が足りていないのだなと実感しました。

子どもの命を預かる仕事として職員が足りないのは問題です。また、保育の際に職員の人数が足りていたとしても、
もう少し人数に余裕があることで、
次に記述する業務の軽減に繋げることができます。

3位の事務・雑務の軽減ですが、保育士・幼稚園教諭は多くの事務作業や雑務、書類作成を行っています
毎月の手紙作成や、お知らせの作成などおたより作りや、毎日の日誌、一年間の保育計画、一人一人に対する個別計画など、
多くの事務作業を行っています。それだけではなく、
園内の清掃や、おもちゃの消毒、ぐちゃぐちゃになった絵本の整頓、
子どもたちのロッカーを整頓させたり、飼育動物のお世話をしたり、書ききれないほどの雑務を行っています。

勤務時間中は保育に専念しているため、これらはどれも勤務時間外、保育を抜けたあとにするしかないというのが現状です。
SNS上でも「仕事が終わらない」「つらい」という声を上げている方が多く、退職原因の一つであるといえます。

子どもは好きだけど仕事量が多すぎる…そんな理由で、素敵な保育士さんや幼稚園の先生が減ってしまうのはとても残念なことですよね。

解決策

①転職・退職を考える

保育園・幼稚園業界はどこも人手不足の傾向にあります。ですので、自分に合う職場を探して転職を考えるのも一つの手です。
求人サイトやハローワーク等、色々探してみると素敵な園に出会える確率も上がるのではないかと思います。

また、あまりに辛いのであれば退職を検討しましょう。違う職種を経験したり、ゆっくり休んだりしてもいいと思います。
自分の身体と心を大切にしてあげましょう!

②園長先生など上司に相談する

園長先生や主任先生、リーダーの先生などに現状を相談するのも良いと思います。
現在の状況に困っているのはあなただけではないはずです。改善するべきポイントを具体的に伝え、よりよい環境になるように
相談してみましょう。園全体で解決できたらいいですね。
しかし、「上司に言いにくい」「自分の気持ちを伝える勇気がない」と思い、実際に相談するのが難しいと思います。
相手によっては文句や不満を言っているように感じられ、気分を害してしまう等のリスクも伴いますので、慎重に行いましょう。

③日々の仕事量削減のため、委託できる業務は委託する

前述の、職場の改善希望状況の3位にあった『事務・雑務の削減』ができると、残業が減り、持ち帰り仕事が減り、
結果的に先生方が気持ちに余裕を持って保育をすることができます。職員を増員しなくても業務が回るようになったり、
仕事量と給与面のバランスもとれるようになります。

どうすれば事務作業・雑務の削減ができるのでしょう。それは、委託できる業務は業者に委託してしまうことです。

保育の業務には『先生にしかできない仕事』があります。子どもと触れ合うことはもちろんですが、一人一人の個別指導計画を
記入したり、日々の月案・週案などの計画や、保育日誌も先生にしかできない仕事です。

しかし、事務的な仕事は、委託できるものも多いんです!
例えば、おたよりの作成、行事のお知らせなどの手紙、しおり、パンフレット、予定表の作成、
コラムを交えた給食の献立表、季節に配慮した保健だより、運動会や園児募集のポスターなど…
様々な保育に関する業務を請け負う、サービスが実際にあります。

費用はかかってしまいますが、『日々の残業代を支払う』ことや、『人員増加』よりも安く・簡単にすませることができます。

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