保育士 ペア 複数担任のときに気を付けたいこと

私は保育士時代、乳児を担当することがとても多かったので、様々な先生とペアを組んで複数担任をしていた経験があります。
また、早番遅番がある先生も多く、その場合は自分が担任するクラスを他の先生に任せる時間もありました。
今日は、その経験を元に私が気を付けていたことを書いて行きたいと思います!
なお、その園や環境によって様々だと思いますので、ご注意くださいね。
休むときに気を付けること
先ほども書いたように、特に保育士は早番・遅番があったり、土曜出勤の分、平日に休みがあったりと自分が担任するクラスを空けることも
多いかと思います。私は最初のころ、自分のクラスを空けてしまいフリーの先生に任せたり、もう一人の担任の先生+フリーの先生で見てもらったり
することがとても申し訳なくて仕方がありませんでした。あまりに申し訳なさすぎて、私がいない間にクラスに入ってくれた先生に、毎回お菓子を
差し入れしていたくらいです(笑)しかしあるとき、先生から「シフトがあるのは当たり前だから、申し訳ないと思わなくていいよ(笑)」と言われました!
実際、私自身はペアの先生がシフト上の都合でいないときはもちろん、体調不良で欠勤だったときでも、全く迷惑に思ったことはありませんでした。
それから、毎回のお菓子の差し入れは辞め(笑)でも、その代わりに必ず気を付けていたことがあります。
①週案・日案を見せてやってほしいことを明確に伝えておく
その日にやるべきことを伝えないで空けるのは、入ってくれた先生にとって、とても困ることです。気を使って「何をしててもいいです!」なんて
言うのではなく、具体的に〇〇をしておいてほしいです。と伝えたほうが、入ってくれた先生にとってはとても助かることなのです。
②連絡事項はしっかりと
入ってくれる先生に、連絡事項はしっかりと伝えましょう。
「今日〇〇くんが1時間遅れて登園します。」や「〇〇ちゃんが午前中で早退します」なと保護者から事前に聞いている連絡事項はとくにしっかり
忘れずに伝えましょう。メモや付箋、間柄にもよりますがLINEなど、口頭ではなく残るもので伝えることがおすすめです。
③感謝の気持ちを忘れない
「申し訳ない」と思わなくていいのですが、「感謝の気持ちを忘れない」ことはとても大事です!
自分のクラスではないところに入ったり、片方の担任の先生がいないのは、実は気持ち的に負担がかかる先生が結構いらっしゃいます。
入っている間にけがや事故、ケンカが起きないか、何かミスがないかなどとても気を遣うことなのです。
なので、「クラスに入って下さってありがとうございました!」「いない間、見てくださってありがとうございました!」
そんな一言があるだけで、がんばってよかったという気持ちになります♪
一緒に保育をする際に気を付けること
私が複数担任を経験した中で、最も感じたことは「保育観を合わせることは難しい」ということでした。
幼稚園にも保育園にも共通することですが、免許や資格を持っていたり、共通の理念を持った職場で働いていたとしても、
実際に保育をしているのは、育ってきた環境も年齢も違う一人の「人」だということ。なので、やはり保育観のずれが生じてしまうことが
あるんです。これは仕方のないことで、誰が悪いわけでもありません。
私の経験の1つをお話すると、『好き嫌いを認めるかどうか』についてです。
どの子も好き嫌いがあることは仕方のないことです。ただ、私は、給食で出た苦手な食べ物を「これは僕の嫌いな物だから食べない」と決めつけて
しまうことを残念だと思うタイプなんです。しかし、ペアを組んだ先生は「嫌いなものは食べなくてOK」という考えでした。
Aくんがトマトが嫌いだったとします。「今日はトマトだから僕はいらない。」と言うことに対して、「そうだよね。じゃあ残そう!」という
ペアの先生。「大人になっても好き嫌いがある人はいる。嫌いなものは無理して食べる必要はない!」という考えのペアの先生です。
一方私は、できれば興味を持ってほしい。いつかは一口でいいから食べてくれたらいいな。という考えでした。
なので調理の先生がしてくれる食育(栄養のお話や、自分たちで作物を育てて給食で出してくれるなど)に大賛成で、私自身も絵本で
野菜に興味を持ってもらったり、私が美味しそうに食べるようにしたりと様々な工夫をしていました。
しかし実際はすぐに興味を持ってもらうことは難しく、給食の時間になると野菜を食べたくない子どもたちがペアの先生のところに
ずらりと並び、「これが嫌いなので残していいですか」「いいですよ」というやりとりが行われていたのです。
どちらが正しいというわけではなく、これも一つの保育観のずれだと思いました。
子ども同士のケンカの仲裁に入るタイミングであったり、困っている子に声をかけるタイミングなどもそうだと思います。
園の方針として明確に決められていないことは、保育観のずれが起こりやすいと感じます。
保育観のずれに関しては、先生たちもそれぞれ個性があるので、ペアを組んだり複数担任になった以上、
お互いを批判しあうのではなく「こういう先生もいるんだな」とおおらかに受け止めることが大事だと思いました。
そしてその中で、良いところは真似をすると自分自身が成長し、よりよい保育に繋がっていくと思います。
保育は、子どもたちがより良い環境で過ごすことができるかが大切です。
日常の生活の小さいことから、事故や怪我・病気の情報、保護者から受けた連絡や相談など様々なことを、忘れずに報告しあい、共有しましょう。
また、年間計画のことや月案・週案・日案のこと、今月の製作など、どんな小さなことでも一人で決めずに話し合って相談しましょう。
一年間一緒に過ごすペア・複数担任の先生は、辛いことも大変なことも一緒に乗り越えながら、大切な子どもたちを見守っていくパートナーです!
できるだけコミュニケーションをとりながら、お互いの保育観を認め、よりいいクラスにしようと思う気持ちを持てるといいのではないかと思います。